高見盛の勝敗とその背中が語るもの [スポーツ]
高見盛の勝敗とその背中が語るもの
高見盛の背中は常にその勝敗を素直に反映してきました。
平成25年の初場所を最後に角界のロボコップは土俵を去ります。
これまで、勝てば胸を張り、敗れればしょんぼりと・・・
花道を引き上げる高見盛の背中を見ていると、彼の姿はまさに子供のようでした。
36歳にもかかわらず(笑)
平成25年初場所千秋楽。
これまで4勝10敗で千秋楽を迎えた高見盛は現在東十両十二枚目。
来場所の幕下降格は決定的で、この取り組みを最後に引退する説が最有力でした。
そんな最後の土俵に上がる高見盛の気合いはいつもにも増して十分でした。
ロボコップと呼ばれた動き、仕切り前の拳を強く下に振り下ろすルーティーン。
これまでも大相撲ファンを楽しませてくれたそれらは、これまでで最高の気合いを見せてくれました。
とりあえず高見盛最後の土俵をご覧ください。
「ハッ!ハッ!・・・ハッ!!」
いつもより大きな声を出しているように思えるいつもの準備。
館内もこれが最後と大盛り上がりです。
そして立ち合いは・・・
高見盛らしくちょっと弱め(笑)
それでも最後は若荒雄を肩透かしで敗り、相撲人生最後の土俵を白星で飾りました。
これまでも何度となく見せた花道を引き上げる高見盛の姿。
今日は誇らしくもどこかさみしさ漂う味のある背中が印象的でした。
勝てば胸を張り、敗れればしょんぼりの背中。
加藤(高見盛の本名)少年は小さい頃大きな体に似つかわしくない気の弱さで、からかわれてはいつもいじめられ、泣いていたそうです。
それでも学生時代は学生横綱になるほどの力を見せつけ、鳴り物入りで角界にデビュー。
あの高見盛の花道を引き上げる姿には、そんな元々気の弱い加藤少年の面影と、ここまで強くなった自信の両方が現れていたのかもしれません。
そんな高見盛の姿がもう観られないと思うと、相撲ファンとしては本当にさみしいの一言に尽きます。
高見盛関、お疲れさまでした。
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